【四国八十八ヶ所霊場】第51番札所 熊野山虚空蔵院 石手寺

四国八十八ヶ所

石手寺は聖武天皇の勅願によって創建されました。当時の寺名は安養寺で、宗派は法相宗でしたが、のちに行基がご本尊の薬師如来像を刻んで開基し、さらに弘法大師が真言宗に改めたと言われています。また、衛門三郎ゆかりのお寺で、彼の生まれ変わりが手に石を握って産まれたことにちなんで、寺名を石手寺と改名されました。

【四国八十八ヶ所霊場】第51番札所 熊野山虚空蔵院 石手寺

第50番札所の繁多寺から歩いて40分、石手寺に到着しました。

衛門三郎玉の石

石手寺の入口にある、衛門三郎玉の石と衛門三郎像です。

強欲だった長者・衛門三郎は、ある日托鉢僧が持っていた鉄鉢をムチで叩き割ってしまい、それ以降三郎には次々と不幸が襲いかかります。のちに托鉢僧が弘法大師であることを知った三郎は、許しを請うために、弘法大師を追って八十八ヶ所を何周も巡ります。そして焼山寺(第12番札所)で行き倒れた時にようやく弘法大師に会い、「もう一度生まれ変わり、功徳を積みたい」と言い残して息を引き取ります。弘法大師は三郎の手に「衛門三郎再来」と書いた石を握らせて再来を祈願、その数十年後に「衛門三郎」と書かれた小石を握った男児が産まれ、それが三郎の生まれ変わりといわれています。

五十一番食堂

参道に入ってすぐ、右側に五十一番食堂があります。ここでは石手寺名物の「おやき」が買えます。このおやきですが、昔お遍路さんへの接待のために出されていたお菓子だそうです。

お昼を食べたあとのデザートに4個買いました。

お餅の中にこし餡が入った焼き餅で、白とよもぎの2種類あり、1個80円です。薄型で餡もあっさりしていたので、食後でしたが一気に4個食べてしまいました(笑)

店外にも座席はあります。

参道にはお土産店もあります。

仁王門

参道を抜けると、鎌倉時代末に造られたといわれている仁王門があります。

とても大きな草鞋が両サイドに掛けられています。

本堂

ご本尊は薬師如来です。

絵馬堂

本堂と大師堂の間にあり、絵馬以外にも七福神、菩薩様がおられました。

大師堂

弘法大師を祀る御堂です。

輪くぐり

多数の子宝石が置かれており、その前には安産祈願の輪くぐりがあります。

芭蕉翁塚

元禄5年(1692)連句の会を催した時、席上に梅椿がいけてあるのを見て芭蕉が詠んだ発句が刻まれています。「花器にいけた梅椿に春の訪れを探ろう」という意味の句です。

弥勒堂

扁額に刻まれている「知足天」とは欲界における六欲天の第4の天、兜率天のことで、弥勒菩薩が住んでいるといわれています。

一切経堂

輪蔵と、中国南北朝時代の傳大士が祀られています。

マントラ洞窟

本堂の左側にあるマントラ洞窟にはたくさんの仏様がおられます。その仏様を巡礼して回ることで、私たちの利己心を改めて、仏の心を発見することができるそうです。

こちらから入っていきます。何だかお化け屋敷に入る前の気分です(笑)

中はちょっと暗いです。ドキドキ。。。

洞窟はL字路となっており、入口から入ってまっすぐの道は金剛界・胎蔵界のマントラを表現しているそうです。道の中央には一定の間隔を置いて赤頭巾(?)を被ったお地蔵様がおられます。

まっすぐ進む途中、有難いお言葉が書かれた木札がたくさんありました。

まっすぐに進みきると愛宕山の裏側に出てきます。洞窟からは出ず、また来た道を戻って入口が見えてきたところで今度は左側の道へ進みます。こちらの道を進むことで、四国八十八ヶ所霊場の洞内巡礼ができます。

出口からは修行大師様が出迎えてくれました。

洞窟を出ると大師堂の裏手に出てきます。昔、大師堂の壁に正岡子規、夏目漱石をはじめ、多くの文化人たちが落書きをしたことから「落書堂」とも呼ばれています。今は壁にボードが貼られていて、その上になら自由に落書きができるそうです(写真左端)せっかくなので何か落書きしようと思いましたが、何だか勇気が出ませんでした(笑)

三重塔(修復中)

重要文化財である三重塔と鐘楼は保存修理工事中のため、残念ながら拝見できませんでした。完成予定日が令和8年1月20日とのことなので、それ以降にまた行きたいと思います。

宝物館

石手寺の寺宝が展示公開されています。館内では衛門三郎の伝説にちなんだ石「衛門三郎玉の石」も見ることができます。

愛媛パゴダ

ビルマの戦没者たちが祀られている慰霊塔です。

大日曼荼羅石像群

境外には京都の東寺にある曼荼羅を再現した石像群が設置されています。石像群を写真1枚に収めようと遠くから撮影。像の表情が分かりにくくなってしまいました(笑)

近くへ寄り、まずは右側にある怒った(?)表情の石像群を撮影。

左側の石像群は穏やかな表情ですね。

西安大師

石手寺裏手の山頂に高さ16メートルの巨大な弘法大師像が見られます。像の身体が弘法大師が修行した中華人民共和国の西安市の方角を向いていることから、「西安大師」といわれているようです。本当は近くで見たかったのですが、この日は午後から天気が崩れるとのことだったので、山頂まで行くのは諦めて遠くからの撮影となりました。次回は必ず登ります!

石手寺の御朱印

石手寺の御朱印をいただきました。

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました