高知市長浜にある雪蹊寺は延暦年間(782~806)に弘法大師が開基しました。その後、荒廃の一途をたどり、廃寺の危機から復活させたのが月峰和尚です。その月峰和尚と面識のあった長宗我部元親が寺を保護することになったことから、創建当初の真言宗から、元親の宗派であった臨済宗に改宗されました。元親の死後はその菩提寺となったのを機に、元親の法号にちなんで『雪蹊寺』と改められました。
【四国八十八ヶ所霊場】第33番札所 高福山 雪蹊寺
JR高知駅からバスで30分弱で到着しました。ここからだと桂浜も近いとのことなので、帰りに寄ります。
山本玄峰像・鈴木宗忠像
入ってすぐ左側に、山本太玄の弟子・玄峰と、その孫弟子・鈴木宗忠の像があります。
太玄塔
明治の廃仏毀釈で廃寺となりましたが、明治12年(1879)に山本太玄和尚により再興されました。太玄の弟子・山本玄峰は青年時代に視力を失い、眼病平癒の祈願をして巡拝に向かいました。7回目の巡拝の際、行き倒れとなったところを雪蹊寺の住職・太玄に助けられ「心眼を開け」の一言で出家しました。この太玄塔は玄峰が太玄和尚を讃えるために立てました。この話にあやかり、眼病平癒を願って訪れる人が多いそうです。
修行大師像
弘法大師修行時代の像です。
土居保墓碑
土居保の墓碑です。土居保(楠五郎)は日根野道場の師範代として、坂本龍馬が14歳の時から指導したとのことです。
梵鐘の銘
山本玄峰の弟子である、中川宗淵から送られたものだそうです。
本堂
2004年に改築再建された本堂。ご本尊の薬師如来坐像は仏師・運慶晩年の作です(拝観には事前予約要)
なで仏の賓頭盧様がおられます。病気を治す力があるとされ、病気の部位を撫でると治るといわれています。ちょうど肩が痛かったので賓頭盧様の肩を撫でてみました(笑)
大師堂
弘法大師を祀る堂です。
観音堂
ご本尊の馬頭観音菩薩が祀られています。雪蹊寺は土佐西国三十三観音霊場の20番札所でもあります。
秦神社
雪蹊寺の隣にある秦神社は、長曾我部元親を主祭神とする神社です。