奈良時代の天平10年(738)に行基菩薩が孤島であった乙津島に着船され、自ら十一面千手観音像を彫刻して安置したのが乙津寺の始まりとされています。その後、弘法大師が当地に滞在、寺を乙津寺と名づけ、七堂伽藍塔などを造営されました。重要文化財の十一面千手観音像をはじめとする貴重な仏像が多く所蔵されています。
瑞甲山乙津寺(鏡島弘法)
南大門
JR西岐阜駅から歩いて15分、瑞甲山乙津寺(鏡島弘法)の南門が見えてきました。9月上旬のまたまだ暑い日でしたので汗だくになりました。「弘法大師」と書かれた金の文字が目立ちます。
観音寺
南大門手前の左手側には観音寺が建てられています。
大師堂
弘法大師を祀る乙津寺の大師堂です。左端の建物は寺務所で、ここで御朱印を頂けます。大師堂は昭和20年、第二次世界大戦中の岐阜空襲によって焼失した後、昭和33年に再建されたとのことです。
弘法大師黄金像
弘法大師の黄金像です。思わず目を奪われました。この像は厄除け開運の祈りを込めて2021年11月、鏡島の地に安置されたそうです。
本四国八十八ヶ所霊場
弘法大師ゆかりの地、四国八十八ヶ所参りが現地へ行かずとも体感できるように、一堂に石仏として集めた霊場がありました。各札所のお砂を入れた霊場に、弘法大師と各寺院のご本尊様が並んでお祀りされています。
香川県にある第75番札所 善通寺のご本尊様の薬師如来(右)と弘法大師(左)が並んでいます。
恵比寿・大黒天・布袋尊
恵比寿、大黒天、布袋尊が鎮座されているそうです。招福祈願、合格祈願、開運厄除が期待できますね。
宝仏殿
残念ながら宝仏殿の中には入れませんでしたが、国重要文化財である文毘沙門天、千手観音、韋駄天の三体が祀られているそうです。
御神木(楠木)
岐阜市指定保存樹です。
弘法の梅
弘法大師が御堂の前に立てた枝が梅の木になったとも伝えられ、京都市にある東寺、川崎市にある平間寺と並んで「日本三躰厄除け弘法大師」のひとつと数えられているそうです。
おもかるさん
ます手前にある石の中から1つ石を選んで持ちます。いったん石を置いて今ある悩みについて石に尋ねたらもう一度同じ石を持ちます。最初に持った時より石が軽く感じた場合は、その悩みや心配事は解決すると言われています。
生まれ年の干支のご本尊
乙津寺には子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の十二支守本尊があります。子年生まれのご本尊である十一面千手観世音菩薩は宝仏殿に安置されている為、撮影できませんでした。
虚空蔵菩薩(丑・寅)
虚空蔵菩薩は丑年・寅年生まれのご本尊で、学業成就・諸芸上達のご利益があるといわれています。
文殊菩薩(卯)
文殊菩薩は卯年生まれのご本尊で、智慧と幸福を司ると共に、幸せをもたらす仏様です。
普賢菩薩(辰・巳)
普賢菩薩は辰年・巳年生まれのご本尊で、行願の普賢と称され、理性と幸福を授けて下さります。
勢至菩蔵(午)
勢至菩蔵は午生まれのご本尊で、人々を迷いや苦しみから救うといわれています。
大日如来(未・申)
大日如来は未年・申年生まれのご本尊で、誰にも言えない悩みを聞いて下さります。
不動明王(酉)
不動明王は酉年生まれのご本尊です。怒った表情の不動明王は人々を救うために悪と戦い、人々の安全や平安を守ってくださります。
阿弥陀如来(戌・亥)
阿弥陀如来は戌年・亥年生まれのご本尊です。極楽浄土の仏で、日本では浄土教が盛んになった為、多くの信仰を集めました。
涅槃の霊廟
乙津寺に永代供養を託すことのできるお墓です。永代にわたってご供養していただけます。涅槃とは煩悩の火を消して智慧が完成した悟りの境地であり、安らぎの境地のことで、参拝される方にも安穏をもたらすと言われてます。
乙津寺の御朱印
乙津寺の御朱印もらいました。すでに受付が終わってしまった後だったにも関わらず、受け付けていだだけました。どうもありがとうございました。
アクセス
最寄駅はJR東海道本線の西岐阜駅で、そこから歩いて15分くらいです。私は少し迷いましたので25分かかりました(笑) タクシーですと5分くらいで到着します。
バス利用の場合:JR岐阜駅バスターミナル⑦から「西鏡島」行き、「鏡島弘法前」下車、徒歩5分